先日の「読者と考える紙面委員会」で、本紙創刊記念日に発表した「東北の道しるべ」が俎上(そじょう)に載った。
 取材班が各地を訪ね歩いて6項目にまとめた「あるべき東北像」。無理せず、まっとうに、分かち合い、支え合って生きていこうというシンプルな提言だ。
 これがもう散々で「上から目線」「既に実践している」「むしろ世界的研究施設を誘致すべきだ」と厳しい批評を頂いた。
 その場にいて生来の小心者は、心臓が早鐘を打ち、汗が滴り落ちた。ただ、取材の労をねぎらってくれた読者委員の温情には涙。
 早速、自席に戻って反省会となった。何がいけなかったのだろう。
 やみくもに経済成長を追い求める生き方は本当に幸せだろうかという問い掛けが、敗北主義と受け止められたのかもしれない。久々、落ち込んだ。
 そうではあってもこれで終わってしまったら、提言策定のヒントを与えてくれた人たちに申し訳が立たない。「自分たちの未来は自分たちで開く」「現状は変わる、変えられる」と地域に根を下ろして頑張っている彼らのためにも、次の展開を考えてみたい。
(報道部次長 矢野奨)