インターネットに初めて接したのは、入社して6年目、ちょうど20年前のことだったと思う。編集局にあるパソコンを記者たちが取り囲んでいたのを覚えている。当時のインターネット閲覧ソフトは「ネットスケープ」。先輩記者がそれを使って接続する様子をみんなで見守った。
 初めて仕事で活用したのは、その直後だった。コメ関連の米国取材から戻ってきて、現地では取材しきれなかったカリフォルニア州の「稲わら焼却削減法」について調べるためだった。
 ぜんそくなどの原因になると稲わら焼却をやめるよう求める意見などが載った州の公聴会議事録をネットを使って閲覧した。便利なものがあると感心した。
 あれから、ネット環境は大きく進展。リアルタイムでさまざまなものが見られるようになった。東日本大震災後の南相馬支局時代には、議場外でも傍聴できる市議会のネット中継が大いに役立った。
 ただ、肝心な時はやっぱり現場にいないと。誰が賛成し、誰が反対したのか。それもどんな顔で。ネット社会が進んでも、その場に「居合わせる」ことの大切さは自覚していたい。(報道部次長 大場隆由)