アクセルを踏むと、すっと加速する。水素をエネルギー源として発電する燃料電池車(FCV)に試乗し、その快適さを実感した。
 東京ビッグサイト(江東区)であった自然エネルギー関連展示会の一環。周辺の湾岸地域を走った。
 室内は予想以上に静か。「時速50キロを超えると、聞こえるのはタイヤと路面の摩擦音だけです」。助手席の担当者の説明にうなずく。カーブを曲がる時は安定感があり、長距離ドライブは疲れないだろう。
 東京タワーの近くには、水素を補給する水素ステーションとFCVショールームの複合施設があり、ネットで毎日試乗を受け付けている。お台場地区を一回りして高速も走る約1時間のコースで、次世代の走りをじっくりと体験できるとあって、休日の予約は混んでいるという。
 東京都は21日、ビッグサイトと東京駅の間で水素で走る燃料電池バスの営業運行を始める。
 東日本大震災の被災地では、福島県で水素製造拠点化構想が進むなど、水素が産業や都市構造を変える、との期待がある。水素が力を発揮する舞台は、少しずつ整いつつある。(東京支社編集部長 藤原陽)