写真部にはいろいろなタイプの記者がいる。事件や事故が起きれば、真っ先に現場に駆け付けようとする人もいれば、普段は至ってのんびり屋ながら、ひとたび海や山に入ったら粘りに粘って貴重なショットをものにする人もいる。
 なぜかインタビュー撮影が上手で、相手の一瞬の表情の変化を決して見逃さないすご腕も。「個性」を持ち寄った組織だからこそ、さまざまな出来事にも対応しやすくなる。
 三陸の海を思い出した。先日、宮城県南三陸町の志津川湾で潜水取材した。水深6メートル。ウニの群れが岩という岩を覆って、黒一色。磯焼けだ。専門家は「ウニが海藻を食べ尽くしている。天敵のヒトデが大震災の津波で極端に少なくなったからだろう」と嘆いた。
 随分前、真冬に潜った女川湾とは大違い。海藻が揺れる中をメバルが悠々と泳ぎ、海底でアイナメは真珠のような卵塊をカニやヒトデから必死に守っていた。
 自然のバランスが崩れると、風景はたちまちモノトーンに変わるから怖い。組織もやはり多色がベスト。「お前は無色だろう」と言われそうだが、そこは引き立て役ということで。
(写真部次長 及川圭一)