NHKの連続テレビ小説「ひよっこ」が楽しい。時代は1960年代。集団就職で茨城から東京に出た女の子の奮闘ぶりを描く。
 昭和の高度経済成長期、東北からも上野駅に向けて多くの集団就職列車が走った。労働省(当時)が77年に集団就職を廃止するまで、国や県、学校が協力して若者を都市へと送り込んだ。
 菅義偉官房長官も集団就職で秋田から上京した。農家の長男として生まれ、湯沢高を卒業後、東京の段ボール会社で働く。2年後に法政大に入学。衆院議員秘書などを経て政界に足を踏み入れた。
 同郷で高校の大先輩とあって、菅氏は以前から動向が気になる政治家だった。たたき上げの苦労人と聞いていたので、期待を寄せる気持ちもあった。
 その菅氏が、最近おかしい。学校法人「加計(かけ)学園」の問題で、「怪文書」と突っぱねた「総理のご意向」文書は存在していた。存在を証言した前文部科学次官には人格攻撃をする。尋常ではない。
 上野駅に降り立ってから50年。「暴走」気味に見える安倍政権の列車に乗り、菅氏はどこへ向かおうとしているのか、気になる。
(石巻総局長 古関良行)