報道部には、至る所からさまざまな内容の電話がかかってくる。事件事故発生の連絡や総支局からの問い合わせ、催しの取材依頼はもちろん、記事に関するご意見や匿名の告発、企業の新商品PRといった類いも日常茶飯事だ。
 6月の土曜日のこと。紙面作りがヤマ場を迎えた夜になって、「今日の朝刊、届いていないんだけど」と苦情の電話が入った。担当部署は既に不在。丁重におわびし、届け先を聞いて配達の手配を済ませた。
 通常なら、これで一件落着だ。ところが、それから約1週間という短期間に同じ方から何度か、未配達の連絡が報道部に寄せられた。当社の不手際かと気になり、社内で事情を調べると長期にわたって新聞代を払ってもらえず、やむなく配達を止めていたという。
 記者は悪戦苦闘して情報をつかみ、時には休み返上で記事を仕上げる。われわれにとっては大事な商品だ。普段より経費をかけて届けた先が未払いだったとは…。
 最近、臨機応変な電話対応を自らに言い聞かせているせいか、だまし討ちに遭ったような気がして、残念な思いだけが膨らんだ。(報道部次長 末永秀明)