福島県楢葉町の玄関口としてにぎわったJR常磐線竜田駅周辺で先日、住民が地域を巡り魅力を再発見するワークショップがあり、約2キロを一緒に歩いた。
 福島第1原発事故後、住宅の解体が増え、空洞化が進む。「駅前広場の盆踊りは楽しかった」「人が集える場が欲しい」。約50人が事故前の思い出や魅力アップのアイデアを語り合った。町は年度内につくるまちづくり計画に声を生かす。
 気になったのは、避難先に暮らす人の参加が少なかったこと。町は行政区全世帯にチラシを送り、時間帯を列車の到着時刻に合わせ工夫したが反応はいまひとつ。避難指示解除から9月で2年。2割強が帰町する中、町外にとどまる人は気後れや遠慮などから、町の将来を一緒に語りにくくなっているのかもしれない。
 7月の町議選で町政史上初の定員割れで無投票となった要因でも、避難先にいる人が立候補しづらくなっているとの見方があった。
 ただ、地域づくりに幅広い視点と参画は欠かせない。家庭の事情でまだ帰還できない人や迷っている人はもちろん、帰町しない人も加われる雰囲気はつくれないか。知恵を絞りたい。
(いわき支局長 佐藤崇)