雄物川流域などに大被害をもたらした豪雨が降り始めた先月22日、秋田県の佐竹敬久知事は部下と宮城県でゴルフを楽しみ、酒を酌み交わしていたという。対策を話し合う翌日の会議に間に合わず、あれこれ弁解したのは、県行政のトップとしていかがなものか。
 1997年、鹿角市で大規模な土石流災害が発生した際、時の秋田県知事も岩手県でゴルフをしていた。もう一つ思い出すのは91年の台風19号、いわゆる「りんご台風」。果樹や山林の被害が明らかになった日、当時の山形県知事も大風の中、ゴルフに興じていた。
 ゴルフを悪者にするつもりはない。既視感のある失敗がなぜ繰り返されるのか。これが問題だ。
 わが身も何かと失敗が多い。仕事に関して、周囲の指摘で救われた経験が何度もある。そのたび「アチチ…」と口の中でつぶやく。
 公器たる新聞の発行に携わる身ならば、行政の長に劣らぬ責任感で仕事に当たりたい。失敗を繰り返さないためには? 基本動作の確実な履行と、絶えず自省すること。要するに、謙虚になることだろうか。他山の石という言葉が折に触れ頭をかすめる昨今である。
(整理部次長 野村哲郎)