懐かしい名前があった。7月22日のワイド東北面の「ソウル五輪柔道銀/アサノ氏、被災地に『愛』/青森」。米国柔道連盟のケビン・アサノ会長(54)=ハワイ在住=が被災地訪問の一環で青森県庁を訪れた。
 アサノ氏と面識はないが、ソウル五輪男子60キロ級の準決勝が忘れられない。米国籍の日系人である彼と前回のロス五輪金の細川伸二選手が対戦。反日一色の異様な雰囲気の中、微妙この上ない判定勝ちだった。
 あれから29年。写真には、現役時代より丸い体形になったが、当時と変わらぬ穏やかで端正な笑顔であいさつする背広姿のアサノ氏がいた。「ハワイのあいさつ『アロハ』には、愛という意味が込められている。被災地の方と愛を分かち合いたい」と語ったという。
 長女(18)ら柔道家3姉妹も同行。取材したY記者は「三女は全米王者。全員すごくかわいかった!」。
 3日後、弘前市で練習するブラジル視覚障害者柔道チームの様子を同じワイド東北面で紹介。リオ・パラ五輪女子70キロ級銀のアラナ・マルドナド選手(21)は「載ったら新聞を届けてね」と熱望。Y記者が早速発送した。これも愛だろう。
(青森総局長 長内直己)