東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けた名取市閖上地区の被災者が住む仮設住宅「箱塚桜団地」で先日、恒例となった夏祭りが開かれた。全国からボランティアが駆け付け、食べ物や飲み物を振る舞う屋台を設けた。歌や手品を披露し、祭りを盛り上げた。
 仮設住宅での夏祭りは震災の翌年に始まった。震災から7年目に入り、最大で250人いた住民は10分の1に減った。遅れていた閖上地区での住宅再建が徐々に進み、仮設住宅は来年春に閉鎖される。今回が最後の夏祭りとなった。
 ブラジル留学経験者らでつくる「日本ブラジルかけ橋の会」は、岩塩で味付けした肉の塊を焼くブラジル式バーベキュー「シュラスコ」を振る舞った。日系ブラジル人らによるサンバチームも参加し、住民と共に踊りの輪を広げた。縁あって会員となった私も汗だくになって肉を焼いた。
 かけ橋の会は会員の水谷朱さん(49)=相模原市=が名取市に住んでいた縁で、震災直後から支援活動を続けてきた。復興が前に進むのはうれしいが、交流が途切れるのは寂しい。震災がきっかけになった絆をつないでいきたい。(福島総局副総局長 大友庸一)