先月23日、宮城県利府町で全国消防救助技術大会があった。出場したのはレスキュー隊員として第一線で活躍する精鋭たち。一瞬も気を抜かず、全力を尽くす姿勢に胸を打たれた。
 中でも、心に残ったのは仙台市消防局による技術訓練。東日本大震災時の実体験に基づく内容で、防波堤の役割を果たした仙台東部道路から、隊員が浸水域に下り、がれきや車の上に取り残された人たちを救うという想定だった。
 「(津波を警戒して)退避命令が何度も出され、そのたびに道路に上がりました」「大量のがれきと浸水という過酷な活動環境でした」。訓練と同時に、震災当時の状況もアナウンスで紹介された。どんなに困難だったか。大変さを思うとぐっときてしまった。
 大会は2012年に予定されていたが、前年に震災があったため、開催できなかったという。震災時に受けた全国からの応援に感謝し、復興する姿を発信しようと、今年開かれた。
 当日は久しぶりに青空が広がった。各県から多くの人が詰め掛け、驚くほどのにぎわい。地元の関係者が大会に込めた思いは、しっかり伝わったと感じた。
(整理部次長 細谷隆)