思わずうなった。青森県の三戸町内と馬場のぼる記念館を紹介するA3サイズの案内図。ほほ笑むネコのさまざまな姿態のイラストと文章がぎっしりと描かれている。しかも手書きで。
 馬場のぼるファンという都内在住の20代女性の労作だ。2015年5月に同町を訪れた彼女が翌月発行したフリーペーパーを、三戸郵便局が印刷物にして配布している。2日付の社会面みちのく「11ぴきのねこナンバー郵便バイク」を取材したY記者が持ってきた。
 案内図には、馬場氏の略歴や似顔絵、絵本シリーズ全6冊の表紙の模写と感想まで記されている。モノクロなのが少し残念だが構成を含め見事な出来栄えだ。
 ネコ誕生から50年。馬場氏が世を去り16年。故郷「ミャンのへの町」には全国からファンが足を運ぶ。未発表作品を収めたビジュアルブックも刊行され、知られざる多才な画風を伝える。
 「かける限りかきたい。子供たちに元気がでるような漫画を、かき続けたい」(1998年10月8日付、本紙朝刊文化面『談(かたる)』)。馬場氏の気概に襟を正すとともに、微笑ネコをあしらった分骨の墓石レリーフに、手を合わせたいと思っている。
(青森総局長 長内直己)