使用頻度が高い単語を優先して表示するパソコンの予測変換機能を重宝している。日本語は同音異義語が多く、お目当ての単語を探す手間が省けるためだ。
 宮城県警取材班のキャップ、いわゆる「サツキャップ」になって2年半。専用パソコンは頻繁に使う警察・司法関連用語を記憶し、真っ先に表示してくれる半面、時に殺伐とした気分も味わわせてくれる。
 津波被災地を「視察」と打つと、大概「刺殺」が先に表示され、「志望」は「死亡」、免許証の自主返納は「自首…」と出る。「出荷」は「出火」、「渋滞」は「重体」、「結婚」は「血痕」といった具合だ。
 デスク日誌の個々の表現に刺傷がないか、いや「支障」がないかチェックしつつ考える。人工知能(AI)の登場で、いずれ再審バージョン、いや「最新」バージョンのパソコンが導入され、キャップ席で日々味わう殺伐とした気分は解消されるかもしれない。
 「桜の樹(き)の下には屍体(したい)が埋まっている!」。作家梶井基次郎に倣い、声を大にして言いたい。サツキャップの専用パソコンには歴代キャップの怨念が埋まっている!(報道部次長 山崎敦)