降って湧いた大ごとに即応を迫られる。新聞記者はこうした場面に出くわすことがままある。一瞬、目の前が真っ暗になる。頭の中が混乱する。あの予定もこの予定もみんな吹っ飛ぶ。
 国難突破か、自己都合か、何かのリセットか。理由はともかく、衆院が解散された。夏の仙台市長選に続く大型選挙の宮城県知事選と史上初の同日選になる。担当取材班が緻密に練り上げた予定は大幅に狂った。
 加えて、野党再編劇は取材現場を混乱させた。選挙紙面を考える内勤部門は頭を抱えながら前に進む。自分はというと、情勢の変化に焦ってばかりで仕事が手に付かない。小欄の締め切りもすっかり忘れていた。
 過去2回も突発解散だった。公私ともに全ての予定が吹き飛ばされ、短期間で取材の要点を押さえ、情勢を読む作業を強いられた。今回はどうだろう。幸い、現場の記者たちの奮闘で、出稿は順調だ。
 事件や選挙は記者を育てると聞かされた。見る、聞く、判断するという取材の基本が集中して求められるからだろう。そうだ。ピンチをチャンスに変えよう-と言い聞かせ、地道な作業に追われる毎日である。
(報道部次長 今里直樹)