毎日、難解なパズルを解いている気分だ。
 担当する整理部「出しデスク」の仕事は、文字通り原稿を出すこと。やってみて初めて分かる、神経をすり減らす作業である。
 自社と通信社から毎日届く原稿予定一覧を読み解くことから始まる。200本近い。短い紹介文を手掛かりにニュースを探す。
 一覧が届くのは午後4時。取捨選択を終えるのは4時半。新聞配達まで逆算しての時間割だ。頭が熱を帯びる。目が血走る。精力の7、8割が削られる。この30分間、デスクに声を掛けてはいけない。
 同種の原稿を同じページに割り振る。面白い読み物もあった方がいい。見やすく写真や表も。その後届いた原稿を読んでみて「これ、使わなくちゃ」もしばしば。期待外れで「使用取りやめ」なんてことも。
 原稿を出し終えるころ、最大の悩みが来る。ニュースは夜、生まれる。ほぼ紙面ができてから新たなニュース。扱いは? 入れるスペースは? 他の原稿を短くしたり、外したり。
 気の抜けなさは銀行のディーリングルームに似てるかな。向こうが扱うのはカネ、こっちはニュースだけ。(整理部次長 八代洋伸)