「連絡員」というアルバイトは、新聞社の業務に欠かせない働き手だ。昔からある仕事で主に学生が担ってきた。社によって呼称に違いもあるようだが、河北新報では連絡員。いつも「連絡さん」と呼んでいる。
 整理部出稿デスク席のすぐ後ろに連絡さんたちの机が並ぶ。昼夜合わせて男女20人ほどが交代しながら詰める。膨大なニュース資料の仕分けや書類の配布を中心に、社内のあらゆる部署から頼まれる仕事を引き受ける。職場と職場を結ぶ、文字通り「連絡さん」だ。
 以前、アジア人留学生の連絡さんが増えた時期があった。多くは中国出身者だった。皆のみ込みが早く、日本人連絡員ともすぐ打ち解けて仕事をしていた。その中に交じって南の国から来た女子学生がいた。
 日付が変わるころ仕事を終えた彼女は、それから研究室に戻ることも珍しくなかった。「ガンバッテマス」と、はにかんで笑っていたが、国と国の懸け橋になるような、大きな夢を抱いていたのかもしれない。
 もうすぐ冬。お国では無用な厚手のマフラーを、顔が隠れるくらいぐるぐるに巻いて、寒空の下へ飛び出して行った姿を思い出す。
(整理部次長 小川雅洋)