夜の新聞社ってどんな感じなんだろう? 仙台市の小中学生とその親を対象とした「河北新報ミッドナイトツアー」が先日あった。編集局をブラリと散歩したのは15組30人。当方もお供して「編ブラ」の模様を撮影させてもらった。
 「へえ~」「なるほどね~」。興味津々の様子はテレビのタモリさん以上だった。クライマックスは締め切り間近の真夜中。記事を出稿する報道部デスクや、紙面作りを担う整理部記者の表情ががぜん厳しくなって、ツアー参加者のまなざしも真剣そのもの。
 そこでガイド役がうまいことを言った。「ここは夜の動物園です」。何事にも弛緩(しかん)と緊張の波があり、夜が更けて新聞社がやっと目覚めたということ。
 かつて、里山のフクロウを夜中まで追ったことがある。昼は目をパチクリさせながら愛らしく木に止まっているのに、夕暮れになると一変。「野生の本性」とも言うべき険しい形相が忘れられない。
 「森の哲学者」と称されるフクロウは、西洋では昔から知恵のシンボル。フクロウに交じって「珍獣」もいるようだが、夜の動物園は言い得て妙だった。
(写真部次長 長南康一)