写真部のデスク席の後ろにある日めくりが、かなり薄くなった。年の瀬のせいか、それとも自分の年のせいだろうか。振り向くたびに生来の気ぜわしさに拍車が掛かり、背中の辺りがむずむずしてくる。
 部伝来の日めくりの来歴は知らないが、年末になると毎年掛け替えられる。大きな数字とシンプルさで、代々の部員に重宝されてきた。一枚一枚、日々誰かがめくっていく。
 「それもお前の仕事」。写真部のOBと気の早い忘年会を開いた時、酒席でそう諭された。「誰かが写真に失敗したとしよう。それを一緒に反省し、明日へつなぐようにデスクがめくるもの。ともかく無事に仕事したことに感謝しつつ」
 人肌のぬるかんを口に運びながら、先輩はなかなか乙なことを言う。
 今年を振り返れば、写真部の記者は雨の日も風の日も現場に立ち、ニュースを追った。思えば優に300を超える日々、大過なく仕事ができた。そのことに頭を下げなくては。
 日めくりに仕事を写し込むとは、さすが年の功。頑張って日めくりをめくり続け、めくるめくような写真を来年は目指そう。
(写真部次長 門田勲)