2年前の出来事。バックミラー越しに、後続の外国産高級車がすごい勢いで迫ってくるのが見えた。田園の中の一本道。こちらの速度はそれほど遅くはないが、後ろにぴたりと付き追い越すわけでもない。威圧されているように感じた。
 「止まれ」の十字路で停止すると、ヘッドライトをぴかぴかと点滅させている。道路左に停車し窓を開けた。高級車は右側に来て、助手席側の窓を開けた男性運転手は「給油口のふたが開いてますよ」。親切に教えてくれたのだ。
 「あ、本当だ。ありがとうございます」。こういうケースもあるのかと一気に力が抜けた。とにかくトラブルにならずによかった。「あんなに接近して知らせることかなあ」と振り返りながら気持ちを静めた。
 6月、東名高速道の死傷事故で「あおり運転」の問題が注目された。宮城県警佐沼署が9月と10月、進路をふさぐなど運転上のトラブルがきっかけの傷害事件で男を逮捕した。
 同署はトラブルになった場合は「安全な場所に停車し、車外に出ず窓も開けず、110番を」と呼び掛ける。あおられても決して熱くなってはいけない。(登米支局長 本多秀行)