東日本大震災からあすで6年9カ月。読書担当デスクのもとには、体験記、証言集、防災啓発や復興へ向けた歩みなど、震災関連の新刊本が毎週のように届けられる。これまでに出版された震災関連本は膨大な数に上るだろう。
 仙台市の「市政だより」で10月「震災文庫を読む」の連載が始まった。震災の記録を後世に伝えようと、市民図書館が収集している「3.11震災文庫」約1万冊の中から一部をコーナーで紹介する試みだ。
 本を紹介するのは、市内の出版・編集関係者ら。ジャンルに応じて、幅広い市民に執筆を呼び掛けていくという。小生も11月号でお手伝いさせてもらい、震災後の怪談・霊体験を伝える2冊を取り上げた。
 震災資料を収集している自治体、公共機関は多くあるだろう。問題は、資料を地域防災や減災教育にどう役立てられるかに尽きる。そろえたはいいが、倉庫に山積みの「収集しっぱなし」になってはいないか。
 「震災文庫を読む」はささやかだが、市民に活用を促す第一歩ではある。市民図書館の職員は「どう活用を促していくか、これからの宿題です」と言う。
(生活文化部次長 新迫宏)