昨年末、神奈川大(横浜市)で特別招聘(しょうへい)教授を務める浅野史郎前宮城県知事(69)から「講義で地方紙を紹介したいから来てほしい」と依頼があった。
 科目は「地方自治論II」。地方自治体の実際の運営や国との関係について知事経験者が語る豪華な講義だ。その1こまで地方紙の役割を取り上げるという。
 格好良く言えばゲストスピーカーだが、人前でしゃべるのは苦手。「じゃあ掛け合い話の形式にしようか。いい経験になるよ」と乗せられてキャンパスへ。
 行ってみたら広い教室に3~4年生が200人以上も。浅野さんが知事になるきっかけになったゼネコン汚職を振り返り地元権力を監視する力が問われていることや、東日本大震災を乗り越え新聞発行を続けたことなどがテーマになった。
 小池百合子氏が東京都知事選で見せた勝手連選挙は浅野さんが元祖だと紹介すると「すごいでしょ。ただ県営宮城球場(現楽天生命パーク宮城)の改築工事を見て、新潟中越地震のようだと失言もしちゃった」。
 手に汗の90分が終わると「もう慣れたでしょ。また来てよ」。健在の浅野節に押されまくりだった。
(東京支社編集部長 吉岡政道)