「塩釜は美食の街です」と、塩釜商工会議所の三浦一泰専務理事が言う。「他の街にもうまい店はたくさんあるのでは」と返すと、三浦さんは喜々として一枚の棒グラフを示した。
 昨年出版された「ミシュランガイド宮城2017特別版」を基に、星付き、ビブグルマン(3500円以下で上質な食事ができる)、調査員お薦めの店舗数を宮城県内14市と人口3万以上の3町別に数え、人口1万当たりで計算し直した。
 1位は断トツで塩釜市(3.18店)。2位は白石市、3位は亘理町で、百万都市仙台は6位だった。
 分析は終わらない。「美食の街」の誕生は江戸時代にさかのぼると言う。1685年、仙台藩は年貢を免除して塩釜の産業を振興する「貞享(じょうきょう)の特令」を発布。これを契機に商人が台頭し、おもてなしの食文化が花開いたという説だ。
 確かに塩釜にはすし、フレンチ、イタリアン、焼き肉・ホルモン、ラーメン、スイーツと舌をうならせる店がそろう。舌の肥えた塩釜人の連綿と続く歴史とミシュランを巡る分析を頭で検証するより先に、まずは実地調査だ。どの店に行こう。うっ、よだれが…。
(塩釜支局長 山野公寛)