デスク業務は日々直面する原稿との真剣勝負である。と、気張って言えるほど格好いい仕事ではない。以下、自戒と自虐を込め、偏見に基づくデスク観を-。
 取材現場と紙面制作現場のはざまに立ち、右往左往する。力量を問われ、応えられないのが常。反省材料はたまる一方で、自分を責めるタイプには向かない。
 そして、忘れる。脳裏に焼き付けたはずの記事を思い出せないことがある。情報を点でしか捉えず、線から面へと広がらない。現場を踏まないとこうなる。いや、これは年のせいか。
 じゃあデスクのやりがいって何だろう。生きのいい原稿の最初の読者になれること。同僚がつかんだニュースを紙面で大きく扱うこと。さはさりながら、ごくまれに現場から頼りにされ、さらにまれに現場の役に立つことがあるかもしれないということか。
 報道部デスクは総勢8人。本社6階フロアで連日連夜、時間に追われ、あえぎながら老眼に拍車を掛けている。記事の本数が多い、少ないでおろおろし、褒められもせず、しょっちゅう苦にされる通称「6階の住人」たち。そういう者になりたい人、います?
(報道部次長 今里直樹)