「住めば都」とは、よく言ったもの。秋田に来て3年。本当にいい所だ。
 海、山の自然に恵まれ、人は親切。全国最速で少子高齢化が進むものの、人をよけながら歩かなくて済む。物は考えようだ。
 何よりも、食べ物がおいしい。コメに海、山の幸。地元ブランドの牛肉や豚肉もよそに引けを取らない。比内地鶏もある。
 秋田にはもう一つ、欠かせない「味」がある。「万能つゆ」。万能と言うだけあって、麺つゆのほか、冷ややっこに煮物、照り焼き、冬場は鍋など、何にでも使える。
 いくつか商品があり、中でも大仙市の会社が製造・販売しているものが有名だ。同社のホームページによると、1979年に麺つゆとして発売。当初は苦戦したが、煮物に使われたことをきっかけに、口コミで評判が広がったという。
 秋田では一家に1本あると言っても過言ではない。これがあるため、家にしょうゆがない家庭もあるとか。秋田の「食文化」の一つとして定着している。
 わが家も重宝してきた。転勤で秋田を去ることになり、引っ越しの段ボールに何本か詰め込んだ。
(秋田総局長 宮川宏)