歩くのは元々速い方ではなかったが、最近、とみに遅くなったと感じる。しっかり歩いているつもりでも、多くの人に次々と追い抜かれていく。
 だが時々、自分よりも遅いスピードで前を歩いている人に出くわす。それは多くの場合、「歩きスマホ」の人だ。狭い歩道で行く手をふさがれ、閉口したこともあった。歩道ならまだしも、道路横断時も画面から目を離さないのだから、実に危なっかしい。
 JA共済連が成人男女221人に昨年行った意識調査で「よく見掛ける交通ルール違反は」という問いに対し、「歩行中の携帯電話の使用」との答えが75%でトップだった。
 米ハワイ州のホノルル市では、昨年10月に道路横断中の歩きスマホ行為を禁止する条例が施行された。違反者には最大で約4000円の罰金を科すという。世界的にも、このマナー違反に対する視線は厳しいものになっていくだろう。
 観光でハワイから帰ってきた人が、率先して歩きスマホをしなくなることもあるだろうな、と考えながら、のろのろと歩いていたら、迷惑そうな顔をした人が追い抜いていった。(生活文化部次長 加藤健一)