「普段から頼りになる、親しいおじさんのようだった気もします」。ミッフィーで知られるオランダの絵本作家ディック・ブルーナさんのこと。「気仙沼ニッティング」で編み手として働く田村純子さん(60)が、その死を悼む。
 ブルーナさんとは縁がある。ミッフィー生誕60周年の一昨年、さまざまに意匠を凝らしたミッフィーを全国でお披露目することになり、気仙沼ニッティングも参加した。田村さんが編んだのは「真っ赤なカーディガンと帽子」。その装いのミッフィーは同社の店で展示され、訪れた人を喜ばせている。
 ブルーナさんと東日本大震災の間にも縁がある。被災地の子どもたちのために「涙を流すミッフィー」を描いて、日本に贈った。震災からわずか半月後の2011年3月末だった。
 津波で家族を亡くした田村さんはその頃、気仙沼市で避難所暮らし。「世間から遮断されたような生活で、知る由もありませんでした。オランダで震災を気に掛けていたんですね」。6年前の体験に重ねてブルーナさんをしのんでいる。(2017・2・24)