世の中にはばかげたことを考える人がいるものだ。関西学院大の外国人非常勤講師が福島県出身の女子学生に「放射能を浴びているから光ると思った」と話して、教室の照明まで消したという。
 そこまで言うからには、何か根拠があるのだろうか。調べると、「チェレンコフ効果」と呼ばれる現象があった。強烈な放射線の影響によって、水で満たされた原子炉の中で核燃料などが青白く光ることを指す。東京電力のホームページで写真入りで紹介されている。
 「神秘的な光」との説明付きだが、人によっては不気味と感じるだろう。講師がこの光を思い浮かべたのかどうか、もちろん定かではない。そうだとしても人の体で起きるわけはないのだ。
 「冗談のつもりだった」と講師は大学側に説明したようだが、心ない差別意識が潜んでいると疑いたくなる。
 「菌」の次は「光」。原発事故の被災者に向けられた言葉の暴力が、6年後の今も明るみに出る。「差別と偏見」という名の汚染。容易に消え去らないということでは、放射能と変わらない。(2017・2・25)