おしゃれで気軽に楽しめるお酒として女性に支持されるスパークリング日本酒。大手企業の参入で目にする機会も多くなったが、先駆けたのは大崎市にある酒造会社一ノ蔵(鈴木整(ひとし)社長)だ。
 さかのぼること約35年。日本酒離れが叫ばれていた。アンケートを取っても、そのイメージは「苦い」「二日酔いする」「おやじしか飲まない」…。これをひっくり返そうと奮闘が始まった。
 欧州視察などを経て1988年に低アルコール酒「ひめぜん」を発売。これを基に研究を重ね、瓶内で2次発酵させ、出た泡を閉じこめたスパークリング日本酒「すず音(ね)」を98年に誕生させた。
 当初は売れなかったという。テレビ番組でタレント飯島直子さんが口にして感激したことや、有名すし店での評判が口コミで広がって人気に。2011年、大手企業も商品を出したことで認知度が高まり、相乗効果で売り上げを伸ばした。
 「コメの力を醸造発酵の技術で引き出していくのが私たちの使命です」と鈴木社長。新しいジャンルを切り開いた誇りを胸に、さらなる展開を見据える。(2017・3・7)