ウイルスの活動は季節を問わない。気温の上昇とともに仙台市内のインフルエンザの流行は終息したが、子どもに多いロタウイルスによる感染性胃腸炎が増えているという。
 風邪の症状もほとんどはウイルスが原因で、細菌用の抗菌薬(抗生物質)は効果がない。それでも「念のため」抗菌薬を処方する医師、「のんだ方が安心」と求める患者が少なからずいるそうだ。
 安易にのんだり、自己判断で服用を中止したり。抗菌薬の不適切な使用は薬の効かない「薬剤耐性菌」を生む。対策を取らなければ2050年には現在のがん死者を上回り、世界で年間1000万人が耐性菌で亡くなるとの推計もある。
 近年、抗菌薬の使い方を見直す動きが広がっている。厚生労働省は20年までに抗菌薬の使用量を3分の2に減らす目標を策定。医師向けの手引で風邪症状への投与を控えるよう呼び掛ける。処方する医療者も啓発の対象だ。
 十分な栄養を取り、疲れをためない。具合が悪いときは休む。必要な抗菌薬はのみきる。患者側も抜かりなく。