街路樹の緑がその色を増し、満開のツツジの生け垣はまるで紅白の滝のよう。仙台の街は、今が1年で最も美しい。散策する市民はもちろん、ガーデニング愛好家も心弾む季節だろう。
 だが、雑草に悩まされる時でもある。スギナやクローバーに覆われた小さな庭を見かねた知人が、「野菜でも作ってみたら」と声を掛けてくれた。経験はないが、ちょっとその気になった。
 訪れたホームセンターの園芸コーナーは大にぎわい。それもそのはずで、5月は夏野菜の植え付け時季なのだそうだ。キュウリ、ナス、トマト-。小さな苗を見ているだけなのに、収穫の時を想像したら楽しくなってきた。
 作家の故萩原葉子さんが、エッセーにこう書いている。<朝起きてすぐに庭に出て、一時間近く土をいじって、仕事にかかると、頭の働き具合が良いのは、新しい発見だった>
 新鮮な野菜を味わえる上に仕事もはかどるのなら、畑仕事もいいものだ。もっとも、その実感を得るには、まず青々とした雑草を退治しないと…。