大阪で万国博覧会があった1970年が日本の「外食元年」だそうな(農林水産省広報誌『aff』5月号)。かつては家族で街に出掛けて楽しむ晴れの日の行事だった、その非日常の外食が、日常化する出発点だったという。
 確かに、米国のファストフード店を含め各種業態の1号店開設が70年代に相次ぐ。70年のファミレスを皮切りにドーナツ、ハンバーガーのチェーン店は71年。コンビニは74年で、76年には持ち帰り弁当といった具合だ。
 外食のみならず、弁当や総菜を家庭・職場で食べる中食と合わせ「食の外部化」は進み、飲食消費支出に占める割合は今や全体の44%にも上るとか。
 そこで思い当たる残念な現実は、外食・中食の業務用米の需要が増えているのに供給が追いつかないことだ。仕入れ価格が高くつき、業者は悲鳴を上げる。
 生産は高値安定の家庭用米に偏りがちだ。が、そのままではそっぽを向かれよう。求められるのは、コメに限らず消費サイドが望むものを作ること、この「マーケットイン」の日常化である。