大粒で食べ応えがあり、濃厚な甘酸っぱさが口いっぱいに広がる。摘みたての初夏の味は格別だ。富谷市の特産品、ブルーベリーが収穫の時季を迎えた。
 栽培が始まったのは1983年。コメの生産調整に伴う転作作物として、地域の6人が生産組合をつくり、80アールで取り組んだ。ブルーベリーを知る人はまだ少ない頃で、販売には苦労したという。
 87年に「ゆうパック」での取り扱いを開始。一方、ジャムやゼリー、黒酢など加工品も商品化した。「農薬不使用、化学肥料削減の栽培で安心」が売り。宮城県で人気が高まると、贈答品としての需要も増え、全国での知名度が上がった。
 さらに追い風が吹く。2016年の伊勢志摩サミット、各国首脳のおもてなしの席にジュースが採用されたのだ。直後から生産組合に注文が相次ぎ、例年なら700本の販売数が3倍になった。
 栽培開始から34年、生産者は28人、面積は4.6ヘクタールに。「市もスイーツのまちづくりに力を入れている。その中心的な担い手として頑張っていきたい」。生産組合の菊地清事務長(68)は意気込む。