きょう9月9日は、五節句の一つ「重陽」。菊の節句だ。古来は観菊のうたげなどがあったらしい。江戸時代は市民も菊酒を楽しんだという。乙に気取って何とも日本的である。
 同じ9月恒例の行事でも、ヨーロッパは豪快だ。ドイツ・ミュンヘンのオクトーバーフェストは、ことしで184回を迎える世界最大のビール祭り。祭りで最初の一杯を手にしようと、屈強な男たちがジョッキを争うさまは怖いほどだ。
 <僕らの本は塵(ごみ)だらけ 偉くするのはビールだけ ビールは僕らを楽します 本は僕らを苦します>。ドイツの文豪ゲーテもビール好きで、そんな詩を残しているそうな(古今亭志ん朝『志ん朝のあまから暦』)
 「ビール」を「音楽」に置き換えてみると、仙台の秋の風物詩が現れる。きょう、27回目の定禅寺ストリートジャズフェスティバルが開幕した。音楽をこよなく愛する人たちが街に集う。静かにかみしめるもよし、拳を上げて叫ぶもよし。胸がざわつく事の多い昨今、心を解き放てる時間を、ゆるりと味わいたい。