こま撮りアニメーションの自主制作で知られる仙台工高(仙台市宮城野区)の模型部。活動に取り組むきっかけとなったのは6年半前の東日本大震災だった。
 被災直後、部室の床に模型の兵隊や戦車が散乱した。「兵隊たちが自力で元の棚に戻ってくれたらいいのに…」と独りごちたのは、同部顧問の下村由夏教諭。そして、ひらめいた。「そんな映像を作ってみたらどうだろう」
 模型を少しずつ動かし、カメラで1こまずつ撮影、写真をつないで動画に。作品は学校の内外で評判となった。
 震災翌年から、せんだいメディアテークで開かれる仙台短編映画祭に毎年参加している。16日開幕の今年の映画祭では最新作5本を上映(17日午後2時~)。
 30秒分を作るのに1カ月を要する手間の掛かる作業だ。それでも17人の部員たちは、地道に映像を積み重ねる。副部長の3年遊佐奏斗さんは「これをやる人はあまりいない。だからこそ、やりがいがある」と語る。高校生らしい素朴な手法で生まれた映像に、見る人はCGとは違う新鮮な驚きを覚えるに違いない。