<木にとまる小鳥たちはねさえずりで復興の夢歌っているよ>。2012年10月の「第34回大伴家持のつどい短歌大会」(大伴家持顕彰会主催、多賀城市など共催)で、小学生の部の最優秀賞に選ばれた6年男子児童の作品だ。
 11年の大会は東日本大震災で中止され、翌年に男子児童は震災からの復興を願う気持ちを子どもらしく、かわいい小鳥の鳴き声に込めた。当時の大会は震災に関する応募作品が目立ったが、回を重ねるごとに減ってきたという。
 今月8日の第39回大会で小学生の部の最優秀賞に選ばれた作品は、4年男子児童の<夏の夜初めて知った星座たちむかしの人に近づいていく>。星座を考えたいにしえの人々に思いをはせており、夢が感じられる。第34回大会から時間が経過し、子どもたちは厳しい現実から顔を上げて、天体に目を向けるようになった。
 ただ、復興を夢と表現した子どもの率直な気持ちを忘れてはならない。あすは衆院選の投票日。震災時の小学6年生の一部は選挙権を得た。一日も早く復興が実感できるよう一票を投じてほしい。