「過重労働の怖さは、当事者だけでなく、身近な人も病ませてしまう危険があること」。過労死遺族らが仙台市で運営する「東北希望の会」の代表前川珠子さん(52)は話す。国の過労死等防止月間の今月18日、当事者の苦しみが家族に与える影響を考えるシンポジウムを開く。
 体験を話すのは、同会の集いに首都圏から通って2年になる女性。60代の夫が10年ほど前、勤務先から客の苦情への対処を命じられたが、相手の執拗(しつよう)で脅迫的な言動に悩まされた。上司からは何の助けもなく、うつを発症して退職した。
 「あまりにひどい」と女性が労災を申請し、認められた。が、相手から夫婦2人で土下座させられる経験もし、夫を支える中で自分も精神に不調を来した。
 「私たちの会を知って来てくれた。私は過労自死で夫を亡くした当事者。メンバーには弁護士ら専門家もいて、初めて気持ちを楽にしてもらえたそうです」
 今も夫は苦しんでいるといい、「家族や職場の仲間と聴いてほしい」。せんだいメディアテークで午後2時開始。参加無料。同会は022(212)3773。