毎朝の車出勤途上、気になって仕方ない車がある。いつも通行時間帯が重なるハイブリッド車。理由は見た目の格好良さなどではない。その極端な遅さだ。
 若葉マークはない。並走時にのぞいたら運転手は中年の男性で免許返納世代でもない。なのにノロノロぶりは教習車以上。「アクセル踏んでるの」と突っ込みたくなる車速で、「わが道」を行く。
 当然、後続車は数珠つなぎ。イライラが募り、複数車線区間でこれ見よがしに抜き去る車もある。だから「究極の安全運転」「エコドライブのお手本」と、もろ手を挙げて褒める気にはなれない。
 ただ悩ましいのは、この車と並行する約5キロ、ゴールはほぼ同着という現実だ。先行しても市街地では信号待ちなどで追い付かれ、所要時間に大差はない。
 神奈川県の高速道で6月に起きた夫婦死亡事故で「あおり運転」の危うさは多くの人が再認識した。では過度な低速は? 加害の危険や環境負荷は小さくても、流れを乱せば周囲は迷惑。事情あってのことかと察しつつ、「みんなの道」の共有のあり方を毎朝考えさせられる。