平昌(ピョンチャン)冬季五輪の日本選手団結団式に精鋭が集う。気掛かりなのはフィギュア男子の羽生結弦選手(仙台市出身)のけがの回復状況。昨年11月に足首を痛め、五輪はぶっつけ本番で臨むそうだ。
 リハビリで長いブランクを置いた後の実戦復帰は、スポーツ選手にとって例えようのない恐怖だとされる。
 けがをきっかけに、5場所連続休場の泥沼にはまってしまった大相撲の横綱稀勢の里関。全休した昨年の秋場所の後、再起を期した九州場所の土俵で、今までにないような恐怖感にかられたという。
 じっくり完治させないと闘争心を立て直せないが、休みっ放しなら技量はうせていく。中途半端では不安が増幅するだけだ。どっちつかずが一番よくない。
 「休む勇気を持てたらいい」。羽生選手は、今までけがや腰痛に苦しまされてもそんな決意で心の余裕を保ってきた。
 ソチ五輪で金メダルを取った後に「被災地の力になれればと全力で演技した」と古里を思いやった。「1人で闘っているのではない」。そう思えば恐怖心は撃退できよう。試練を乗り越えてほしい。