気になっている読者も多いのではないか。本紙夕刊におととし秋まで11年間連載された漫画コラム『週刊きみどり』の筆者井上きみどりさんのその後だ。
 連載後半でもたびたび記した通り、仙台市青葉区在住の井上さんは東日本大震災後、「取材漫画家」としての活動を本格化。津波被災者、福島第1原発事故の避難者らを取材して3冊の著作にまとめたほか、出版社のサイトで「ふくしまノート」を連載するなど発信を続ける。
 今月には富山市を訪問。イタイイタイ病の被害者家族や支援団体などを巡った。福島取材を重ねるうち、公害病との共通点を感じていたからだ。「一言で言えば経済優先。同じ過ちを繰り返している」。井上さんはそう指摘し、「どんな国にしていくか、市民一人一人がもっと考えないといけない」と問題提起する。
 難解なテーマも親しみやすく伝えるのが井上さんの持ち味。国がイタイイタイ病を公害病と認定して50年の今年、「公害と福島」はどう描かれるのか-。作品は上下2話構成で、震災7年の節目の前後にふくしまノートで無料公開される。