福島県会津地方を修学旅行先に選ぶ仙台市立の小学校数が、東京電力福島第1原発事故前の9割まで回復した。正直うれしい。事故翌月の2011年4月、市教委の集計を基に「会津地方を行き先にしていた85校中、83校が変更か変更を検討」と報じたつらい思い出があるからだ。
 特に今年の会津訪問はお薦めだ。戊辰戦争150年。会津若松市は「『義』の想(おも)い。つなげ未来へ」を統一テーマにイベントを企画し、幕末の歴史や先人の生き方を発信する。「会津藩にとっての戊辰戦争は、『信義』の精神から始まり、『正義』を貫くための戦いだった」(同市ホームページ)。
 「安政の大獄」や「桜田門外の変」などが起きた江戸幕府の混乱期、会津藩が京都守護職を引き受けた経緯などを、より知ることができるだろう。
 会津を拠点に活動するカメラマンの知人が一言。「仙台市に生まれた土井晩翠が仙台城と会津若松の鶴ケ城を思い浮かべて『荒城の月』の詩を書いたように、相互の関係は深いんだよ」。現地に赴いたら、そんな知識も身に付けてほしい。