くしゃみをすると鼻から魂が抜け出て早死にする-。そんな俗説が昔あった。
 ご多分に漏れず花粉症だ。けさの仙台市内は雨降りで幾分楽だったが、くしゃみや目のかゆみに耐える日が続く。
 地下鉄の車両内でくしゃみを連発されても、この時季は「相身互い」のところがある。ウイルス感染が怖いインフルエンザとは違い、なぜか寛容になれる。
 それで済めばいい。車の運転中、花粉症で連続くしゃみの症状が出た高校教頭が車線をはみ出て対向車と衝突。3人を死傷させた事故が愛媛県であった。
 教頭は自動車運転処罰法違反の罪に問われ、先月の公判で禁錮3年、執行猶予4年の判決を受けた。「症状が出たらすぐに停車させなければならず、過失は軽くない」と裁判官は厳しくいさめた。
 花粉症の被害者が一転、事故の加害者に。アレルギーとはいえ、れっきとした疾病である。何が起こるか分からない。自己管理や周囲への気遣いは大切。マナー順守の意識は常に持っていたい。
 くしゃみが元で人生を台無しにするなど、迷信の中だけの話にしたい。