東日本大震災の七回忌に当たる今月11日、神戸市の多聞東中生徒と卒業生、玉津中卒業生によるコンサートが気仙沼市であった。犠牲者を追悼するとともに、力あふれる吹奏楽と歌、踊りで被災地の市民を励ました▼多聞東中吹奏楽・合唱部顧問の小椋伸人教諭(39)は「東北を忘れていないよ、という気持ちを込めて子どもたちは演奏した」と話す。前任校の玉津中の教え子を含め約70人がステージに立った。最年長でも20歳。1995年の阪神大震災の後に生まれた世代だ▼小椋さんや生徒たちは支援演奏会や仙台市八軒中、気仙沼市階上小との音楽交流などを続けてきたほか、気仙沼の沿岸部に「鎮魂・防潮・継承の『神戸の森』をつくろう」と、植林活動を行っている▼玉津中OBの橋本康希さん(19)=環太平洋大1年=は、5回目の気仙沼訪問だ。「顔の見える関係をつないできた。自分は阪神大震災を経験していないが、被災地同士の復興の懸け橋になれば、という使命感がある」と明かす▼演奏後、生徒たちは舞台から客席に下り、心を込めた絵手紙を観客に手渡して語り合った。顔見知りとなった市民も多く、「いつも来てくれてありがとう」との声も聞こえる。未来を担う若者たちの姿に頼もしさを感じ、胸の奥まで温まる夜だった。(2017.3.27)