「今年の1年生は50人ほどだって」。分譲後四半世紀ほどになる仙台市近郊の団地。近所の人から地元小学校の話を聞いた。十数年前の1年生の半数で、子ども会も自治会の境を超えて合併するという。「いつの間にか年配者ばかり。元気でいなきゃ」▼こんな会話が東北中で交わされているのでは。5日発表された国の人口動態調査で、日本の国内人口は1億2558万人と8年連続で前年より減少。東北6県で計7万5千人余り減った。代わりに進むのが高齢化だ▼ご存じだろうか、「2025年問題」。1947~49年生まれの「団塊の世代」の人々が75歳以上の後期高齢者になるのが8年後。65歳以上の人を含めると総人口の3割を占める。医療、介護の需要が一気に膨らみ、国財政や年金を圧迫するという予測である▼ただ、75歳以上の人口が爆発的に増える地域は偏る。かつて団塊の若者が集団就職などで集まった東京都、神奈川県、大阪府、埼玉県など大都市圏だ。東北など、昔から過疎と高齢化に悩む地域ほど変化が緩やかという皮肉もある▼暗い破綻の未来は困るが、備えとなる社会保障を維持するための消費税増税などの論議を選挙の度、先送りしてきたのは安倍政権。国民の不安をよそに、憲法改正に前のめりになっている時なのか。(2017.7.7)