塩釜市の新しい土産品が話題を呼んでいる。7月の塩釜みなと祭で松島湾を巡る御座船「龍鳳(りゅうほう)丸」のミニカー「チョロQ」。塩釜商工会議所が、みなと祭の第70回を記念して製作した▼子どもだましと言うなかれ。迫力ある竜頭、風にはためく吹き流し、船に載せられた志波彦神社のみこしなど、各部を忠実に再現している。パッケージの台座には船尾の引き波を描き、海上を航行する勇壮な姿を表した▼龍鳳丸が進水したのは1964年。「東洋一」と称された魚市場の建設を記念し、地元水産界の有志が建造、寄進した。もう1隻の御座船「鳳凰(ほうおう)丸」と海を渡り、祭りは豪華さを増した。北洋漁業の基地として発展していく当時の勢いが伝わる▼全面建て替え中の塩釜市魚市場が来月完成する。ピーク時、年間500億円に達した水揚げ高は100億円前後に落ち込んでいる。今の水産界に新たな船を寄進するほどの余裕はない。マグロに特化した現状からの脱却、サバ、イワシといった青物魚種の拡大など課題を背負っての船出である▼荷さばき所の施設案内図に見慣れないマークを見つけた。なぜか、福井市の市章。東日本大震災後、福井からの応援職員が設計、施工で中心となって活躍した。その印だという。新魚市場は復興のシンボルでもある。(2017.9.17)