女性の高い声を「黄色い声」と言うことがある。昔、音に色を感じた人が表現したのだろう。逆もあって色で音を、あるいは味で形を思い描く人もいるらしい。感受性の連動を「共感覚」という。米国の神経科医が唱えている▼香りも色や味や音の感覚を強く刺激する場合がある。さてこの名はどうだろう、シャンシャン(香香)。東京・上野動物園のジャイアントパンダの赤ちゃん(雌)である。動物園近くのアメヤ横丁から「そばにいるだけで幸せ。上野においで」と掛け声が聞こえてきそう▼同じ音を重ねる繰り返し名は中国なら「香ちゃん」という感じになる。1972年に来日したカンカン(康康)、ランラン(蘭蘭)以降、上野動物園で続いてきた伝統の名。中国側も「日本で愛されている」ときっと思ってくれるに違いない▼みんながパンダを好きである。だから気になる。仙台市が東日本大震災後に打ち出した誘致計画。尖閣諸島(沖縄県)の領有権問題で宙に浮いている。ササの葉が好物のパンダも仙台七夕を見られず、急に冷えた両国関係に目を白黒させているかもしれない▼シャンシャンのお披露目は12月頃になる見込み。そのときどんなしぐさを見せてくれるか待ち遠しい。早くも映像を見ながら、あんな姿、こんな姿を想像している。(2017.9.27)