大黒柱の則本昂大(たかひろ)投手が乱打された光景に、多くのファンが気落ちしたのではないか。プロ野球パ・リーグのクライマックスシリーズ。わが東北楽天は、覇者ソフトバンクへの挑戦者を決める2位西武との初戦に大敗した。そこから、大逆転の2連勝だった▼無理もなかろう。今季の西武戦は、8月から先月にかけて10敗1分けと、同じ夏の記録的長雨と同様に妙策なしだった。14日からの短期決戦の予想も東北楽天不利。だが第2戦以降、選手は見違えるように快投快打を連発した▼「なるようになる。死力を尽くして総力戦で戦う」と梨田昌孝監督は語ったが、土壇場の覚悟が選手を一変させたか。ダブるのが1973年の南海(現ソフトバンク)。パ・リーグ初の2シーズン制で前期を制したが、最強の阪急(現オリックス)に後期は12敗1分けと痛めつけられた▼当時監督が野村克也さん(元東北楽天監督)。プレーオフを前に自信喪失の選手に「勝機はある」「勝ち続けた相手も不安なんだ」と言い聞かせ、対策データを共有した。「こうすればチャンスが出るのか」との空気が生まれ、結果は3勝2敗で優勝▼きょう18日からファイナルステージ。野村さんの言葉を借りれば、福岡で待つ相手こそ挑戦者の勢いを不安がっている。一気に攻めたい。(2017.10.18)