自宅で20年使った洗濯機に寿命が来た。電気店で便利だと薦められたのが高価な最新型。今後の夫婦2人暮らしに過分と感じ、「安い商品で十分。節約できるお金を、子どもらの将来に残せるものに回そう」と出直すことにした▼昨今多くの家で聞かれる会話では。総務省が発表した昨年度の家計調査。1世帯当たりの消費支出は3年連続で減り、平均貯蓄額は4年続けて増えた。「将来の不安を背景に、家計の節約志向が強まった」と同省は分析した▼アベノミクスの恩恵など別世界の話と思ったら、本当の別世界があった。外信面をにぎわせる「パラダイス文書」。英領ケイマン諸島など法人税免除が目玉の「租税回避地」に世界の富裕層のお金が集まり、母国の課税逃れに利用されている疑惑を暴露した国際調査報道だ▼海外の有名企業、米国商務長官、ロシア大統領やカナダ首相の側近、中国国家主席の身内、英国女王、日本の政治家…膨大な告発資料に現れた顔ぶれだ。多くは現地の実態なき会社群を抜け道にしていた可能性が浮かぶ▼世界の富の半分を、人口にして約1%の人々が保有しているのが今の現実。格差社会の縮図の事件だが、一般人の旅券が盗まれて売買され、租税回避地の会社の役員名に悪用された例もあるそうだ。せめてご注意。(2017.11.14)