夏の長雨や台風の影響が心配された東北地方の稲作は、10月15日現在の作況指数が99で「平年並み」の見通し。コメどころの秋田県は県南部が97の「やや不良」なものの、県全体では99と、大きな落ち込みはなさそうだ▼この時季、県内では新米を使ったきりたんぽ鍋が食卓や宴席に登場する機会が増えてくる。きりたんぽと共に欠かせないのが比内地鶏。歯応えのある肉を味わうだけでなく、ガラでだしを取るため、味の決め手になる▼国内有数の地鶏ながら、生産量は2008年の78万羽から16年は51万羽に減っている。苦戦の要因が価格面。飼育期間が150日と他の地鶏に比べて長く、雌のみを出荷するため、首都圏のもも肉の平均小売価格は名古屋コーチンよりも2割ほど高いという▼一方で、県などが肉を化学的に調べたところ、うま味成分のイノシン酸が他の地鶏の約1.3~2倍あった。味を強く感じさせるアラキドン酸や疲労回復効果があるとされるカルシノンの含有量も多かった▼比内地鶏のおいしさを知ってもらい、消費拡大につなげようと、県内の旅館やホテルなど10施設でフェアを開催中。きりたんぽ鍋以外にも、大根おろしを使った「雪見鍋」や、しゃぶしゃぶ、すき焼きなどのメニューがそろう。この冬、一度お試しあれ。(2017.11.24)