サッカーの競技規則はたった17条から成る。「フィールド」「ボール」「競技者」…、そして「コーナーキック」。「実は18条があって、それはコンセンサス」。今、日本サッカー協会の元会長、故岡野俊一郎さんの講演を思い出している▼試合も、勝負も、観戦も全て丸く収まるには「みんなの合意が前提。関係者はそこに向かって努力しなければならない」というようなことを話していた。例えば公正な審判がないと、騒動が起きたり遺恨が生まれたりする。「合意」があれば物事は前に進む▼横綱日馬富士関(33)が酒席での暴行問題の責任を取る形で、現役引退に追い込まれた。刑事処分や日本相撲協会の結論が出る前に進退を決断。連日、国中の「桟敷席」から品格を問う声が上がり続けてはやむを得まい▼さて、協会である。事件の解明は警察に任せるとしても、もっと適切に笛を吹いていい。巡業部長の貴乃花親方はじめ酒席に居合わせた力士に「騒動は速やかに報告せよ」と。わだかまりを持ちながら見物するファンの心情も察してほしい▼くしくもきのうは初場所の番付編成会議があった。皮肉にも横綱は綱の重みを自覚し、「『日馬富士』の名を除いて」と義理立てしたのだろうか。大相撲のために-。いま必要なのはこの「合意」である。(2017.11.30)