トランプ米大統領は既存のメディアを嫌う。都合の悪いニュースが出ると「フェイク(偽り)」と一喝する。誰かが何かをたくらんでいるのではないか、と常に疑心暗鬼になっている。新聞やテレビはまるで攻め込んでくる侵略者であるかのよう▼米の天文学者セス・ショスタックさん(74)は本紙のある記事で、米国人が侵略者に敏感なのは「カウボーイ気質だから」と説明。この特性こそが未確認飛行物体(UFO)への信仰につながっているのだ、と指摘している▼未知の存在に対する不安、恐れ、そして憧れ。文化や娯楽はこうした感情をうまく取り込んだ。先日、国際面で「2007年から国防総省がUFO調査」の記事を読んで、あらためて米国人気質に触れたような気がした▼それにしても、である。経費は6年間で約2200万ドル(25億円程度)。サッカーJ1ベガルタ仙台の年間予算とほぼ同じではないか。ちょっと弱いけど数々の歓喜のプレーを知る身としては、科学的根拠が乏しい?円盤にそれほどカネを使わなくてもいいように思うが…▼ショスタックさんはかつて欧州の講演会で聴衆に言われた。「われわれは宇宙人を本気で探すほど不真面目でない」と。「ではサンタクロースを信じますか」。こう言い返したかどうかは分からない。(2017.12.20)